
商業施設・自治体・人事・マーケ担当向けに、2026年10月に発表された企業のピックルボール活用事例5件を整理しました。結論、初めてなら既存の催事や社内行事に短時間の体験会を組み込む交流型から始めるのが現実的です。
- ビーケー・ジャパンは2026年10月9日、ピクルス11枚の「ピックルボールバーガー」を発売し、大会の冠スポンサーも務めた
- 大手町の企業対抗「Pickle Parks Cup 2026」は最大24社・1チーム2万円で、10月19日・21日の夜に開かれる
- ティップネスは2026年11月17日、埼玉県草加市に国内初(同社調べ)の24時間営業ピックルボールコートを開く
企業のピックルボール活用は今どこまで来た?
2026年10月の2週間だけで、外食・放送・広告・不動産・フィットネス・自治体と、業種の異なる5つの事例が発表されました。商品プロモーションから企業対抗戦、24時間コートまで、活用の型が一気に多様化しています。
企業のピックルボール活用とは、ピックルボールを「競技」としてではなく、集客・会員エンゲージメント・プロモーション・健康経営・社内交流といった事業目的のための手段として取り入れることを指します。コートが狭く(バドミントンコートとほぼ同じ)、ラリーが初日から続きやすいため、未経験者が多い企業イベントや商業施設の催事に向いています。
まず、本記事で取り上げる5つの事例を一覧にまとめます。
企業・団体 | 業種 | 施策 | 主な目的 | 時期 |
|---|---|---|---|---|
株式会社ビーケー・ジャパン(バーガーキング) | 外食 | 「ピックルボールバーガー」発売+アプリ内ゲーム+大会の冠スポンサー | 商品プロモーション・アプリ会員の活性化 | 2026年10月9日発売 |
株式会社TBSホールディングス/株式会社電通グループ | 放送・広告 | プロチーム「THE DOTS TOKYO」設立、MLP Asia 2026参戦 | 新規事業・スポンサーシップ開発 | 2026年10月5日発表 |
株式会社Rond/株式会社サンケイビル ほか | 不動産・まちづくり | 大手町企業対抗「Pickle Parks Cup 2026」 | 健康経営・企業間交流(テナント施策) | 2026年10月19日・21日開催 |
株式会社ティップネス | フィットネス | 国内初の24時間営業ピックルボールコート(草加) | 新規事業・既存施設との相乗効果 | 2026年11月17日オープン |
東京都財務局 | 自治体 | 「ピックルボール チャレンジデイズin都庁」 | 庁舎のにぎわい創出・市民の体験機会 | 2026年10〜11月の計12日間 |
2026年10月14日時点・各社プレスリリースおよび公式サイトより PICKLY編集部作成
外食:バーガーキングは商品と大会を連動させた
株式会社ビーケー・ジャパンは2026年10月9日、ピクルスを11枚使った「ピックルボールバーガー」2種を期間・数量限定で発売し、10月11日〜14日に開かれた「第2回 PJL BURGER KING CUP」の冠スポンサーも務めました。商品・アプリ・大会の3点を同じ週に重ねることで、競技ファン以外にもピックルボールの名前を届ける設計です。
あわせて公式アプリでは「PICKLEBALL GAME」を実施し、当選者に230円引きのクーポンを配布。購入者にはオリジナルパドルキーホルダーが付きます(数量限定)。
項目 | 内容 |
|---|---|
商品 | ピックルボールバーガー(単品1,490円・セット1,790円)/チキンピックルボールバーガー(単品690円・セット990円)※税込 |
発売日 | 2026年10月9日(金)、数量限定で売り切れ次第終了 |
アプリ施策 | 「PICKLEBALL GAME」2026年10月9日13時〜10月15日23時59分。当選で230円引きクーポン、BONUS WINでオリジナルパドルの抽選に自動応募 |
連動する大会 | 第2回 PJL BURGER KING CUP/2026年10月11日〜14日/有明テニスの森 インドアコート24面/賞金・賞品総額1,000万円超/募集700名・175チーム(企業カテゴリあり) |
スポンサー歴 | 2025年からピックルボール日本連盟(現 Pickleball Japan)のスポンサー |
2026年10月14日時点・株式会社ビーケー・ジャパン プレスリリース(2026年10月8日)、Pickleball Japan 大会公式ページより
企業担当者にとっての学びは、商品にピックルボールならではの特徴(ピクルス11枚)を持たせて話題の入口にしたこと、そしてアプリ会員向けの参加型施策で来店前の接点を作ったことです。協賛だけで終わらせず、販促と会員施策に落とし込んだ点が参考になります。
放送・広告:TBSと電通グループはチームを持った
株式会社TBSホールディングスと株式会社電通グループは2026年10月5日、日本発のプロピックルボールチーム「THE DOTS TOKYO」を共同で設立し、アジアのプロリーグ「MLP Asia 2026」に参戦すると発表しました。スポンサーになる側から、スポンサーを集める側に回った事例です。
両社はチーム運営とブランド価値の向上、日本ラウンドの主管、スポンサーシップの推進とマーケティング活動を担います。発表では、日本のピックルボール競技人口は2026年に約33万人と推計されており(ピックルボールワン調べ)、市場の立ち上がり期にチームという「器」を先に押さえた形です。
項目 | 内容 |
|---|---|
チーム名 | THE DOTS TOKYO(選手6名、キャプテンは船水雄太選手) |
リーグ | MLP Asia 2026(主催:United Pickleball Association Asia Pte. Ltd.)、参加6チーム |
期間 | 2026年11月13日〜12月12日。日本ラウンドは11月13日(両社が主管) |
両社の役割 | チーム運営、日本ラウンド主管、スポンサーシップ推進、マーケティング |
2026年10月14日時点・株式会社TBSホールディングス/株式会社電通グループ 共同リリース(2026年10月5日)より
企業にとってのポイントは、チームという自社で持てる資産を作ったことです。協賛や催事の参加から一歩進み、ブランドを継続的に露出できる場を自前で用意する選び方があります。出資や運営の規模が大きいため、商業施設や自治体がそのまま真似する型ではなく、関わる深さの上限を知る例として見てください。
不動産:大手町では企業対抗戦が平日夜に開かれる
株式会社Rondは、株式会社サンケイビル、一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)との共催で、大手町の企業対抗ピックルボール大会「Pickle Parks Cup 2026」を2026年10月19日(月)・21日(水)の夜に東京サンケイビル フラットで開きます。最大24社を募集し、健康経営と企業間・社内の交流を同時に進めることが目的です。
平日18時から21時30分という就業後の時間帯に、駅直結のビル内で完結する設計が特長です。1社4〜8名でチームを組み、全チームに4ゲームを保証。11点先取・1ゲーム最大12分で、6点に達した時点でコートとメンバーを入れ替えるため、未経験者も出番が回ってきます。
項目 | 内容 |
|---|---|
日時 | 2026年10月19日(月)・21日(水)18:00〜21:30(17:40受付) |
会場 | 東京サンケイビル フラット(大手町駅直結) |
規模 | 最大24社、1社4〜8名、参加費1チーム20,000円(税込) |
事前体験会 | 「Pickle Parks Session」を10月2日・6日・9日・13日・16日の19:00〜(B2階ガーデン)、10月20日の18:00・19:00・20:00(1階フラット)に実施。大会参加の有無を問わず参加可 |
共催・協力 | 共催:株式会社Rond、株式会社サンケイビル、エコッツェリア協会/メディアパートナー:メトロポリターナ(産経新聞社) |
2026年10月14日時点・株式会社Rond プレスリリース(2026年9月30日)、大会公式サイトより
オフィスビルのオーナー・運営会社にとっては、テナント企業同士の交流機会そのものが提供価値になります。本大会に先立って同じビル内で体験会を複数回開いている点は、「初心者でも大会に出られる」状態を事前に作る工夫として参考になります。
施設・自治体:24時間コートと都庁前広場
フィットネスクラブの株式会社ティップネスは、2026年11月17日に埼玉県草加市で国内初(同社調べ)の24時間営業ピックルボールコートを開き、東京都財務局は2026年10月から11月にかけて計12日間、都庁の都民広場で無料の体験イベントを開催しています。民間施設と自治体の双方で、「常設」と「期間限定」それぞれの導入が進んでいます。
ティップネス:既存店と連携した無人・24時間コート
草加駅西口すぐの「草加TIP'S」6階にインドアコート1面を設け、無人入館システムで24時間・休館日なしで運営します。コートは縦11m×横6.1mと正式サイズより縦を短くし、初心者でも打ち合いやすくしています。同ビルの「MiiBA草加」会員には割引料金を設定し、既存会員の利用動機にもつなげる設計です。
項目 | 内容 |
|---|---|
所在地・開業 | 埼玉県草加市 草加TIP'S 6F/2026年11月17日(火)オープン |
料金(1コート・1時間・税込) | 平日0:00〜18:00:4,950円/平日18:00〜24:00・土日終日:7,480円(利用人数を問わない) |
プレオープン | 2026年11月1日〜15日に無料体験(パドル・ボールのレンタルも無料)。予約は10月2日からWEBで受付 |
2026年10月14日時点・株式会社ティップネス プレスリリース(2026年10月2日)より。「国内初」は同社調べ(2026年10月2日時点)
東京都財務局:都庁の広場で12日間の無料体験
「ピックルボール チャレンジデイズin都庁」は、東京都庁の都民広場で10月4日から11月29日までの計12日間、11時から15時まで開かれます。公認コーチによる30分の体験プログラムを1日7回実施し、デモンストレーションや的当てなどのゲームコーナー、都庁を背景にした写真撮影ブースも用意。参加無料・事前申込不要で、協力はピックルボール日本連盟です。目的は、スポーツ体験を通じて都庁の魅力を感じてもらうことです。
2026年10月14日時点・東京都財務局 公式ページ(2026年10月1日更新)より
自社で取り入れるなら、どの型から始める?
5つの事例は「プロモーション型」「交流・健康経営型」「施設・集客型」の3つに整理でき、初めて取り組む企業は、既存の催事や社内行事に体験会を組み込む「交流・健康経営型」から始めるのが現実的です。必要なのはバドミントンコート程度の平らなスペースとネット、パドル、ボール、そして初心者を回せる進行役です。
- 目的を1つに決める:集客なのか、会員・社員のエンゲージメントなのか、商品の認知なのかで、会場・告知・成果指標が変わります。
- 型を選ぶ:プロモーション型(バーガーキング、TBS×電通グループ)、交流・健康経営型(Pickle Parks Cup、都庁)、施設・集客型(ティップネス)。
- 体験会を先に置く:大手町の事例のように、本番の前に短時間の体験会を複数回開くと、未経験者の参加ハードルが下がります。
- 成果指標を決めて記録する:参加者数、申込から参加までの転換率、アプリ・SNSの反応、アンケートの再参加意向など、次回の企画に使える数字を残します。
よくある質問
企業イベントでピックルボールを選ぶメリットは何ですか?
コートが狭くラリーが続きやすいため、運動経験や年齢差があっても同じゲームに参加しやすい点です。大手町の企業対抗戦では1ゲーム最大12分・6点でメンバー交代とすることで、短時間で多くの人が出番を持てるように設計されています。
屋内の会場でも実施できますか?
できます。本記事の事例でも、東京サンケイビルのフラット、有明テニスの森のインドアコート、ティップネスのビル6階のコートは屋内です。一方、都庁の体験会は屋外の都民広場で開かれています。屋内で行う場合は、天井高と床面の滑りにくさを事前に確認してください。
参加費や料金の相場はどのくらいですか?
事例ベースでは、企業対抗戦の参加費は1チーム(4〜8名)20,000円(税込)、常設コートのレンタルは1面1時間あたり4,950〜7,480円(税込)という例があります(いずれも2026年10月14日時点)。自治体主催の体験イベントは無料で実施されています。
プロモーションに使う場合、何と組み合わせると効果的ですか?
バーガーキングの事例では、商品(ピクルス11枚)・アプリ内ゲーム・大会の冠スポンサーを同じ週に重ねています。協賛だけで終わらせず、自社の商品や会員施策と結びつけると、大会を見ない人にも話題が届きます。
どのくらいの準備期間が必要ですか?
大手町の事例では、大会の約3週間前に開催を発表し、大会までの間に体験会を6回実施しています。初めての場合は会場確保と告知を含めて1〜2か月を見ておくと安心です。
まとめ
2026年10月、ピックルボールの企業活用は外食・放送・広告・不動産・フィットネス・自治体へと広がりました。
共通点は「体験のしやすさ」を軸に、商品・会員施策・テナント交流・既存施設と結びつけていることです。
初めて取り組むなら、既存の催事や社内行事に短時間の体験会を組み込む交流型から始めるのが現実的です。
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